私は自分が続けようと思えば、割となんでも続けることができるタイプです。
勉強は物心ついた時からずっとやっているし、ボクシングも高校の頃から15年以上やっているし、習字も6年間続けて、、など、自分が決めたことを続けようと思えばいくらでも続けられます。
でも世の中にはやろうと思っても全然長続きしない人がいるのも知っています。
自分が決めたことをずっと続ける力、つまり継続力があれば、よほど才能がない限り、どんな分野でも平均以上にはなれることが多いので、継続力はあらゆる分野で成功確率を高める万能薬だと思っています。
どうやって継続力をつけるのか。そもそも継続力はつけられるのか、一種の才能ではないのか、という疑問もあると思います。
結論から言ってしまえば、遺伝的要素もあるだろうけど、トレーニングをすれば誰でも身につけられるものだと思っています。キーポイントはすごくよく言われていることですが、小さな成功体験の積み重ね、ですね。でも実はこれ間違っています。
どんな経験をすれば良いのでしょうか。ここでは私にとってどんな経験が継続力の向上に繋がったか話すことで明らかにしていきたいと思います。
二重跳びに明け暮れた
あれは忘れもしない小学1年生の午後。学年が上の近所の子供が、公園で二重跳びを披露してくれました。それまで縄跳びは一重飛びしかないものだと思い込んでいたところ、まじか、1回のジャンプで2回縄を回すとかできるんだと衝撃を受けました。
そして自分でも飛びたくなった。でも最初は全然跳べないんですね。何度やっても2回腕を回せない。でもどうしても二重跳びがしたくて、翌日学校から帰るとすぐに二重跳びの練習を開始。思いっきり飛んでは腕を思いっきり回すということをしていたら、ある瞬間、飛べました。
「おお、ついに俺も2重跳びができたぞ」と嬉しくなりました。1回できたら2回連続でやりたくなるのが少年心というもので、しばらく続けてその日のうちに2回連続もできるようになりました。
そうすると、「あれ?これ実はもっとできるんじゃないか?」と思って、翌日も学校から帰ったらすぐに二重跳びの練習をして、ある瞬間にコツを掴みました。「ああ、できるだけ脇をしめて手首を回すようにしたら楽なんだ」と。
それに気づくとすぐに10回はできるようになって、日々回数が増えていくのが楽しくて、1ヶ月ぐらいずっとやっていたら100回飛べるようになっていました。
ある日学校の体育で縄跳びをやることになって、二重跳びを披露したらクラスのヒーローでした。「うわー、やっぱ俺はすごいことしたんだなぁ」ととても嬉しかったですね。
この経験の何がよかったかというと、、
自分が自分の想像を越えた
これですね、自分がまるでたどり着けないと思っていたところまで成長できたということが大きかったと思います。
二重跳びをはじめた頃は1回跳べたらいいと思っていたんです。100回も跳べるようになろうとは思っていなかったです。でも日々回数が増えるのが楽しくてずっとやっていたらちょっと前の自分では信じられないぐらい跳べるようになった。
この経験から、「毎日コツコツやれば今とは全く違う状態になれる、だから何かを始める時、その目標はどんなに大きくても良い。続けていれば多分達成できる。」という考えを抱くようになりました。
私より運動神経が良い人は一杯いたけど、二重跳びに関しては自分が一番できる。そしてそれは明確に私が一番練習したからだとわかっていました。
こんな経験を通して、継続することの重大さを、子供ながらに体の芯から感じたことが私にとっては幸運でした。
承認欲求ではなく成長欲求
単純に成功体験というと、世間から称賛された体験を想像することが多いと思います。表彰されたとか、褒められたとかですね。私としてはそれはずれていると思います。
私は二重跳びがクラスで一番できるようになってみんなからすごいと言われて、もちろん嬉しかった。でもそれが一番嬉しかったのではなく、できなかったことが出来るようになった、それも自分の想像を超えて出来るようになったのが一番嬉しかったんです。
自分に何か能力をつけること、それ自体を楽しいと感じることができました。そしてその感覚が、何かを続けるためには重要だと気づきました。
結果ではなく過程を楽しむ
そういう経験をしているうちに、ある程度なんでも続けられるなと感じていたんですが、中にはすぐに辞めてしまったものもありました。
例えばサックスです。中学の頃少しやりました。はじめた動機は楽器を吹ける奴がどうやらモテるらしいと知ったからですね。でもすぐ辞めました。そんなすぐにモテるレベルで吹けるようにはならないので結果が出なくて苦痛でした。
そこでちょっと考えました。なぜサックスは今まで取り組んだものと違ってすぐに辞めてしまったのか。それは明確で、サックスを練習するという行為が私にとっては「素晴らしい結果を得るために日々苦痛を我慢するという行為」だったからです。
素晴らしい結果とは、女の子からモテることです。その状態がいつか来ることを願って日々好きでもないサックスをしていました。これでは続けられなくて当然です。
今まで色々なことを続けられたのは、日々の練習自体を楽しめたからです。縄跳びなら、今日は昨日より1回増えたとか、勉強なら、今日はこの公式を使えるようになったとか、日々の練習の過程を楽しむことができた。言い換えるなら日々の成長過程を楽しんでやっていたんです。
こういう経験から、続けるためのマインドは、遠い結果はとりあえず無視して、日々の成長を楽しもうとする心構えが大事なんだと学びました。
本田圭佑やウメハラ(プロゲーマー)の発言で再確認
以上のように、結果を楽しみにするのではなく、日々の成長を楽しもうとするマインドが重要だと感じていましたが、一流の方が似たような発言をしているのをみて、自分の考えは間違っていなかったんだなと再確認できました。
本田圭佑選手の名言に「成功に執われるな。成長に執われろ」ということがあります。「努力して100%成功するとは限らん。でも努力すれば100%成長する。成功ばっか見がちだけど、それは違う。成長で喜べ」という意味で、成長を動機にすれば努力できるということだと思っています。
また、昨今流行りのeSports業界で、プレイヤーとしてその業界を切り開いてきたプロゲーマーのウメハラさんという方がいます。日本で初めてのプロゲーマーですが、ウメハラさんはプロゲーマーという言葉がない時代から真剣にゲームに取り組んできて、その意識の高さはさながらスポーツ選手のようした。
プロという仕組みがない、つまり稼げるのか、世間から称賛されるのか全くわからない状態でもゲームを続けられたのは、ゲームを通した成長が好きだったからだと著書で述べています。
この本は、努力を継続する力を手に入れたい全ての人におすすめです。強烈な実体験を背景として、ものすごい説得力で継続のコツを教えてくれます。継続する力つきます。
以上、まとめると、
自分の成長を日々楽しみながら、自分が設定した目標を達成する経験、そんな成長経験を得ることが大事だということです。
ここまで読んでいただいた方は、よく言われている「小さな成功体験を積み重ねる」ということは継続する力には繋がらないことがわかると思います。
そうではなく「小さな成長体験を積み重ねる」これが継続力を養うためには必要だと思っています。
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