家庭教師の雑感

家庭教師をしている横井が、受験や勉強に関するお役立ち情報を書きます。

心を強く保つには〜自分に集中〜

成功している人を見ていると共通のことに気づきます。心が強くて、その源泉として、自分に集中しているということが見られます。

例えば、

本田圭佑選手。本田選手が世界的名門チームのACミランから、メキシコのチームであるパチューカに移籍したことは記憶に新しいと思います。メディアからは都落ちだと言われていましたが、本田選手はしっかりと自分の課題(心肺機能の低下)を認識し、その対策として本拠地が高原のパチューカに移籍したのです。

こういう、周りの評価を気にせずに、今の自分にとってベストな選択肢を決められるところに本田選手の「自分」の強さがみてとれます。

本田圭佑選手が世界で活躍する理由。恩師が語る学ぶ力と育成哲学とは(前編) | 辻和洋 | スタディ通信 by Chance for Children

 

他にはApple社創業者のスティーブ・ジョブズもスタンフォード大学でのスピーチで「他人の考えにしたがって生きてはいけない。自分の心と直感に従う勇気を持つことが何よりも大事だ」と述べています。

 

そして坂本龍馬の名言「世の人は我を何とも言わば言え。我が成す事は我のみぞ知る」もまさに、大事をなすには自分に集中することが必要だと教えてくれます。

  

では、自分に集中するためにはどうしたら良いのでしょうか。

 

自己肯定感を高める:プロセスを評価する

自分に集中するための一つの条件として、自己肯定感が高いことが挙げられます。自分で自分をすごいと認めてあげることですね。

結果が出ている時は誰でも自己肯定感が高まると思います。では、結果が出ていない時はどうするのか。

私は、結果にはそれほどこだわらず、プロセスを評価すべきだと思っています。

結果は、頑張ったからといって必ずついてくるものではありません。勝負は時の運というように、自分ではコントロールできないことも影響します。テスト当日体調が悪かった、苦手な問題ばかりが出た、など不確定要素が多い。頑張っても結果が出ない時に自分を褒められないなら、自己肯定感を高く保つことはできないでしょう。

一方、プロセス、つまり精一杯頑張れたかというのは、完全に自分のコントロール下にあります。自己肯定感の基準がプロセスであれば、自分の頑張り次第で確実に自己肯定感を高めることができます。

これは決して自分を甘やかすということではなく、むしろ逆で、自分に厳しくないと効果が出ません。

結果が出なかった時に、それまでの自分を振り返って、誰に見せても恥ずかしくないくらいに、真摯に取り組んできたのかと自問自答します。

そこで、自分に「おう、お前は頑張ったな」と言えるのであれば胸をはればいいと思います。それだけ頑張ったのであれば次に活かせる教訓を得たでしょう。それだけで成功なのです。成長できたということですから。

一方で、自分に対して「ん〜、まだまだやれたな・・・」と思うときは、自己肯定感を高めることはできません。大いに反省して、次こそは自分に胸をはれるぐらいに頑張らなくてはいけません。

 

このように、完全に自分でコントロールできるプロセス、精一杯頑張れたか、頑張っているかということを自分の評価基準にすれば、結果に左右されずに自己肯定感を高めることができると思います。

 

自分で決めて自分で責任を取る:100%自分の意思で決める

自分に集中するための2つ目の秘訣は、自分で決断し、その結果を自分以外のせいにしないということがあります。

日常の大きなことから小さなことまで逐一自分で決めることを意識します。

 

どの会社に入社するか

どの学校を受験するか

上司に従属するのか、反発するのか

どういう方法で勉強するのか

何時間勉強するのか

ランチは何を食べるのか

今日は何色のシャツを着るのか

 

他人にアドバイスを求めることは良いですが、参考にするだけで、あくまで最終決定は100%自分の意思で決めなければいけません。

100%自分の意思で決めたと意識することで、結果に対して自分が100%責任を負う覚悟が芽生えます。

 

また、自分の意思で人生を選択していくために必要な条件が一つあります。

それは、生殺与奪の権利を他人に握られない、ということです。

 

僕が働き始めるまでは、父親に「お前の生殺与奪は俺が握っている。だからお前は俺に従わざるを得ない」と言われていました。確かにその通りです。父親のさじ加減一つで私の生活の豊かさは大きく変動したでしょう。

そんな状態では、父が望む選択肢とは違う選択肢を取ることは難しいです。ですので、私は人生の分岐点に差し掛かった時に、いつも父親の顔がチラつきました。自分が望む選択肢の中から、父親が反対するであろうものは除外しました。

すると、選んだ道でうまくいかなかったら父親の責任にしたくなるのです、そして「自分で選んだ道ではないから頑張ることができないのだ」と、自分に言い訳をしてしまい、弱い心が出てきてしまいます。

 

しかし働き始めてから心がものすごく軽くなったのを覚えています。父親の支配から逃れられたのです。もう私は父親から金銭の支援を受ける必要はない。だから100%自分が望む道を自由に選ぶことができ、その結果は100%私の責任であり、だからこそ腹がすわる、そんな気分でした。

 

これは親子だけの話ではありません。会社との関係もそうです。もし会社をクビになったらどこに行くこともできない、そんな状態だと会社の言いなりにならざるを得ません。自分の気持ちを強く主張することはかなり憚られるでしょう。

そんな状態にならないように、スキルを身につけ、いつでも会社をやめてもやっていけるという状態を作るのが、心を強く保つための条件だと思います。

 

他人の評価を気にしない:自分を一番知っているのは自分 

そして最後の条件が、他人の評価を気にしない、世間の目を気にしない、ということです。 

誰しも、自分が一生懸命取り組んでいることを他人から批判されると、傷つくと思います。それで取り組みをやめてしまう、ということもあるでしょう。

そういう時にも、自分を強く持って、受け流すことが大事です。

 

自分のことは自分が一番知っています。これは事実です。自分がどういうことに興味があって、どういう能力があって、どれだけ頑張っているか。そんなことを正確に知っているのは、この世界中に自分だけです。

だから自分については、自分の意見が一番正しいのだと確信を持つべきです。だからこそ、他人に何を言われても「貴重なご意見ありがとうございます」で済ますことができます。

  

ただし、これは他人のアドバイスを全く聞かないということではなくて、有用だと思えば素直に従うし、無用だと思えば受け流します。この有用か無用かというあなた自身の判断を信じようということです。

 

まとめ

以上、心を強くするためには自分に集中することが必要で、そのためには、自己肯定感を高め、自分で決断し、他人の評価を気にしない、ということが大事だというお話でした。

 

 

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努力の質 part1 〜課題意識を持っているか〜

私が小学生の頃、灘中学志望でしたが、苦労した割に成績は伸びずに結局落ちました。

勉強してない時間がないくらい勉強していたのに落ちた。努力の量は限界までやっていたので、考えられる原因は2つしかありません。才能不足か、努力の質が低かったかです。結局努力の質が低かったんだな、と自分の中では結論づけています。

この記事では、努力の質の重要性と、質をあげるために課題設定をすれば良いという話を書いていきます。

 

課題設定の重要性

私が小学生の頃は、ただ塾に言われたことを漫然とこなしていました。これじゃあ成績があまり上がらなくて当然だと思います。

非常に基本的なことですが、人が成長するのは、できないことができるようになる時です。なので、できないこと=課題を認識せずに成長することはできません。

 

イチローにインタビューする場面を想像してください。

 

あなた「毎日どんな練習していますか?」

イチロー「他のメンバーと同じ練習をしています。」

あなた「なぜその練習をしているんですか?」

イチロー「他のメンバーがやっているからです。」

 

ってありえないですよね。そんな練習方法で能力が伸びるわけないじゃないですか。

イチローも言っています。「考える労力を惜しむと、前に進むことを止めてしまうことになります。」

でもこれが勉強の話になると、途端に考えない人ばかりになります。もっとなぜその勉強をするのかを考えた方がいいです。

 

こういう問題があって、その原因はこうだから、今この勉強をしている、ということを言えるように考えてください。

 

そして、問題が解消された時に、自分の成長を感じ、さらなるモチベーションに繋がるわけです。

 

課題は大きく3つに分けられる

課題を意識しろと言っても、種類としてどのような課題が存在するか知らないと、見つけることも難しいと思います。

私は課題には3つあると思っています。

  • 分野の課題
  • 方法の課題
  • メンタルの課題

分野の課題とは、どの科目のどの分野を勉強すべきかということです。

方法の課題は、勉強方法・取り組み方全般に対する課題で、例えば、もっと集中できる方法はないか、使う参考書はこれでいいのか、より効率的な時間の使い方はないかと探すことです。

メンタルの課題は、モチベーションをどうやって維持・向上するのか、弱気になった時の対処法などを考えることです。

 

以下、各課題について詳述していきます。

 

分野の課題

重点的に勉強すべき分野です。模試を受けた時に、あまり点数を取れなかった分野が一番わかりやすいですよね。でも、それだけではありません。

  • 模試で点数を取れなかった分野
  • 自分が苦手だと感じている分野
  • 過去問の頻出分野

これらを特定して、重点的に勉強すると良いです。

私が大学受験の時にやっていた方法は、東大模試の過去問を解きまくり、よく間違える問題や抜けている知識を見つけては、発展レベルの参考書で類題演習をしたり、周辺知識の確認をしたりしました。

 

苦手意識がある分野を鍛えない人が多すぎてびっくりします。でもこれはメンタルの問題だったりします。受かりたい気持ちよりも苦手を鍛えるのが面倒だと思う気持ちが勝っているわけです。そういう時はメンタルの問題として捉え、どうすれば自分が苦手と向き合える精神状態になれるのかを考えしょう。

 

方法の課題

勉強方法全般についての課題です。例えば、、

  • ノートの取り方
  • 勉強時間
  • 勉強時間の確保方法
  • いつ勉強するのか(朝か夜か)
  • 使うべき参考書
  • 暗記の方法
  • 類題演習の量
  • 睡眠時間
  • 休憩の頻度
  • 集中できる環境

などです。 

常にこれらのことについて、改善できる方法はないか考えます。

そのためには「試し」が重要です。友達の暗記方法を試したり、ノートの取り方を真似てみたり。休憩までの時間を長くしたり短くしたり。夜遅くまで勉強したり、朝起きて勉強したり、はたまた夜少しやってから朝も少しやってみたり。

色々試して自分にとっての最適な方法を追求すると良いです。

 

メンタルの課題

実はこれが一番大事です。やる気が全国1位なら、成績も全国1位・・・にはなれなくても第一志望合格は確実でしょう。

自分のやる気を少しでも上げる。そして上がったモチベーションを維持する方法を考えてください。

例えば、私は自分でwebサービスを作ることを目指して、働きながらプログラミングを独学していました。

経営コンサルタントとして忙しく働きながら、帰宅後に3時間プログラミングをするのは、自分で決めたこととはいえ、なかなかしんどいものでした。

そこで私はまず作りたいサービスを思い描いて、そのサービスにはどういう機能が必要かを整理しました。すると、今やっている勉強が、将来どの機能を実装する時に役に立つか明確になり、モチベーションアップにつながりました。ゴールを思い描くという方法ですね。

他には、やる気が下がってきたなと感じた時には、有名な起業家のエピソードを読んで、彼らも最初は苦労していたことを確認し、これは必要な苦労なんだと自分に言い聞かせたりもしました。尊敬すべき人物が自分と同じ苦しみを味わっていたと確認するという方法です。

 

細かい話で言えば、私は勉強の後にちょっとした自分へのご褒美を作ることでその日のモチベーションを維持する方法も使っていました。

この勉強が終わればビールを飲んでよし、みたいな軽いものです。

 

自分のやる気を向上させる方法は考えれば色々あると思います。色々試して、良いものを選別し、自分だけのモチベ向上・維持施策を持っておくと良いです。

 

永続的に課題設定と対策を繰り返す

上記のように課題を見つけては改善していきます。そして、これ以上改善できないということはないんです。自分の心身は毎日成長しているので、最適な方法というものも、日々変わっているはずです。

ですので、常に今より効率の良い方法を追求する必要があります。課題設定と改善を永続的に繰り返すのです。

私の暗記方法は小学生の頃から大きく変化してきました。

最初はひたすら書いていました。ある日、書くことは時間を使いすぎると思い、音読を繰り返すようになりました。さらに1ページ1ページ完全に覚える方法から10ページとか20ページとかまとめてさらっと覚えることを複数回繰り返すように変化しました。

今では一旦数十ページをざっと黙読してから、かなりの早口で、お経のように複数回音読する方法になりました。

多分最初から今の方法では覚えることはできなくて、段々と暗記力が鍛えられてきたから、今ではこの方法が合うようになったんだと思います。

このように自分の状態に合わせて永続的により良い方法を見つけていく必要があります。

 

まとめ

以上、漫然と勉強するのではなく、常により良い方法を考えましょう。そのためには自分の課題を意識して、対策をとる。改善しても他に課題がないか、さらに改善できないかを検討し、改善する。このように、課題設定と改善を永続的に繰り返して、効率的な勉強方法を追求し、努力の質をあげていくと良いと思います。

 

 

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国語の訓練:日頃から伝わる会話をしよう〜ヤバイはヤバイ〜

家庭教師をしていると、生徒の中には、国語ができる人もいれば、国語ができない人ももちろんいます。最近両者の大きな違いを見つけたので、記事にしてみます。

 

ズバリ、日常会話をしているときに、生徒の発言の意味を理解しやすいか否かです。

 

国語ができる生徒との会話は理解に困ることはほぼありません。滞りなく会話できます。しかし、国語ができない生徒との会話は、私が発言の意図を推測し、「それってこういうこと?」と複数回聞かないと理解することが難しいです。

 

そこで、意味の取れない会話になってしまう原因と、修正するための対策を書き出してみました。

当てはまるものがあれば、日頃から気をつけると国語力のトレーニングになると思います。

 

原因1:キーワードしか言わない→対策:主語・述語・目的語のある文章で会話する

キーワードしか言われないと、こちらはかなりの想像力を働かせなければ理解できません。例えばこんな会話です。

(様々な生徒との会話を参考にして考えた架空の会話です。特定生徒との実際の会話ではありません。以下同様)

 

私「今日めっちゃ疲れてるやん、どうしたの?」

生徒「過去問」

私「え、過去問をやってて疲れたの?でも火曜日は毎週過去問やってるからいつも通りじゃない?」

生徒「学校が長引いて」

私「あ〜、学校が長引いて、帰るのがいつもより遅くなったから、夜遅くまで過去問解く羽目になったってこと?」

生徒「そうそう、頑張ったけどまじ疲れたよ」

 

「過去問」という単語から「学校が長引いて、帰るのがいつもより遅くなったから、夜遅くまで過去問解く羽目になって疲れた」ということを瞬間的に想像するのは不可能です。

 

もちろん、全ての会話で主語・述語・目的語を揃えるのは面倒ですし、そんな必要はありません。ポイントは相手が難なく理解できる程度まで詳しく話すということです。

 

この「相手が難なく理解できる程度」がどの程度のものなのかわかることは、国語においてかなり重要です。

 

国語の記述問題ではまず、問いに簡潔に答える幹の文章を作ります。そして字数の範囲内で肉付けをしていくのですが、肉付けすべき部分とは、解答を読んだ人が難なく理解できない部分だからです。

 

原因2:広範な意味を持つ単語を使う→対策:意味の狭い単語を使う

単語の中には様々な意味を持つ単語があります。最たるものは「ヤバイ」でしょう。他には「すごい」や「萎える」など。これらは何にでも使えて便利ですが、聞いている人からすれば、どのような意図で使われているか判断に迷うこともあります。

 

私「前回のDr.STONE(アニメの名前)どうだった?面白かった?」

生徒「ヤバかった」

私「え、面白くなかったってこと?」

生徒「いや、興奮しすぎてヤバイ」

私「あ、めっちゃ面白かったってことね」

  

他にも、感情を表す言葉が「悲しい」「嬉しい」「ムカつく」のように数パターンのバリエーションしかない場合もあって、もう少し正確に表現できれば、もっと感情がちゃんと相手に伝わって良いのになと思うこともあります。

 

「お母さんに怒られて悲しい」→「お母さんに怒られて反省している」

「夕飯が手料理じゃなくて悲しい」→「夕飯が手料理じゃなくて期待はずれで残念だ」

「お母さんが迎えに来てくれて嬉しい」→「お母さんが迎えに来てくれて感謝している」

「明日は遠足だ。嬉しい」→「明日は遠足だ。楽しみだ」

「テストの結果がよかった。嬉しい」→「テストの結果がよかった。満足だ」

「お母さんに怒られてムカつく」→「お母さんに怒られたけど納得できない」

「あいつばかり褒められてムカつく」→「あいつばかり褒められて妬ましい」

 

こういう訓練は、物語の登場人物の心情を説明する問題に役立ってきます。

 

原因3:聞いていることに答えていない→対策:自分の言いたいことをまずは抑える

意味は取れても会話が成立しないパターンがあります。こちらの問いに答えているようで全然答えていないパターンです。

 

例えば、

私「昨日夕飯何食べたの?」

生徒「外で食べたよ」

私「(あれ?俺の質問は・・・)へ〜、いいね!それで何食べたの?」

生徒「フランス料理だった」

 

何食べたの?と聞かれれば、当然食べたものを答えなくてはいけないのに、どこで食べたかを答えています。

こういう受け答えになってしまうのは不思議ですが、おそらく質問されて浮かび上がった記憶や言葉を反射的に口に出しているのではないかと思います。

 

こういう傾向のある生徒は、問いが求めている文末の形を作れなかったり、理由を聞かれているのに、単なる内容説明になってしまったりします。

また、国語以外の科目でも、設問が聞いていることとは全然違うことを答えたりします。(設問はヨウ素液の原液の色を聞いているのに、デンプンと反応した時の色を答えたり。)

自分の知っている言葉を見つけて、頭の中で浮かび上がった言葉を反射的に書いてしまうんだと思います。

 

日頃から、質問されたらちょっと一息入れて、相手が何を聞いているのか考えるようにしましょう。

 

原因4:具体例を並べ立てるだけ→対策:まとめを追加する

具体例を並べ立てて、どういうことか理解してもらおうとするパターンもあります。それでも大方意味は汲み取れるのですが、まとめてどういうことか教えてくれると丁寧ですよね。

 

例えばこんな会話です。

私「どんな映画が好きなの?」

生徒「アベンジャーズとかアイアンマンとか、他にはジェイソンシリーズ、ソウとか。ターミネータも良いね」

私「あ〜、アクション映画とか、グロいホラー系?」

生徒「そうそう!エイリアンとかも良いね」

 

具体例を並べられても大方わかります。しかし、国語では、具体例をまとめるとどういうことになるのか答えるとポイントになることがあります。

 

例えばこんな問題です。

 

AさんBさんCさんが、協力して、一枚のポスターを描いていた。そんな楽しそうな3人を見て嫉妬したDさんが、そのポスターを破いてしまった。Aさんは怒りに任せてDさんを殴り飛ばし責め立てた。しかし、すぐにBさんが止めた。

 

「責めたって絵が元どおりになるわけじゃない。もう許してあげようよ」

 

さらにCさんは言った。

「また3人で描こう。楽しめる時間が増えたじゃないか」

 

Aさんは自分のことを恥ずかしく思うと同時に、BさんとCさんのことをかっこいいと思った。

 

どうしてAさんは、BさんとCさんのことをかっこいいと思ったのでしょうか。

 

解答例:怒りに任せてDさんを責め立てた自分と比べ、他の2人は、Dさんを許したり、またポスターを作ろうとする前向きな気持ちを持っていたから。

 

BさんとCさんの行動を羅列することは多くの人ができますが、じゃあ2人の行動をまとめてどう言うのか、つまり「前向きだ」という言葉でまとめることのできる人はぐんと少なくなります。

 

以上、伝わらない会話の原因と対策を並べてみました。でもいつもこんなこと気にしていたら、そもそも発言しづらいですよね笑

たまにアドバイスしあう、そんなトレーニングが良いのかもしれません。

 

 

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暗記のテクニック

暗記が苦手ですか?私も小学生の頃はめちゃくちゃ苦手でした。

しかし、中学生になってからは暗記科目から逃げられなくなって、必死に取り組んでいると、知らぬ間にめちゃくちゃ得意になっていました。

 

おそらくですが、普通の人の3倍は速く覚えられると思います。

 

そこで、私がよく使う暗記方法を、実際に暗記に取り組みながら解説します。

 

ランダムな文字の羅列30個を5分で覚えられるか 

課題文字

  1. アシリ
  2. トボネ
  3. オマキ
  4. エプコ
  5. テアヌ
  6. ポグフ
  7. ゾモネ
  8. ポサス
  9. ユヒデ
  10. ドセリ

これを5分で暗唱できますか?もしできるなら私の暗記力と同じくらいの暗記力をお持ちですので、この記事を読む必要はないでしょう・・笑 

 

テクニック①無理やりストーリーを作る

ランダムなものをそのまま覚えるのは相当難易度が高いです。人間はストーリーがあることの方が記憶しやすいです。

では、ストーリーを作ってしまえばいいのです。きちんと繋がりのあるストーリーを作るのも時間がかかるので、自分が想像できるレベルのものを2分くらいでパパッと作ってしまいましょう。

 

例えば私はこんなストーリーを作りました。

 

足(アシ)の長い李()さんが、トボけて寝()ようとすると、「ッ」と薪(マキ)を見つけた。(薪で料理をしようと)エプロンを着た子()供が寄ってき、自分は人だというが、イズンでグフグフ言っていたので、「ンビかモネ」と思い、ポサっとました顔でいると、ーラシアから(中田)ヒデが来て(ポイズンを治すために)サっとを置いていった。

 

まぁ無茶苦茶なストーリーですが、ないよりはあった方はるかに覚えやすいですし、自分が理解していれば良いのです。

 

テクニック②場面を想像する(画像化)

ストーリーを作っても文字で覚えようとすると中々頭に入ってきません。画像にした方が鮮明に頭に残り、画像からストーリーを思い出せます。

 

例えば上記のストーリーの場合、私は頭の中でこんな画像を作ります。

1枚目:足の長いおじさんがいます。その人は、漫画に出てくるような中国人っぽい口ひげをたくわえています。名前は李です。眠くなって横になろうとしています。

2枚目:李さんが薪を見つけて驚いています。すると、どこからともなくエプロンを着た子供が走ってきています。

3枚目:子供が李さんに話しかけ、自己紹介をしています。自称アイヌ人だと言っていますが、毒に犯されているのか顔が紫色でゾンビっぽいです。

4枚目:ゾンビを興奮させると良くないので、李さんは何事もなかったかのように振舞っています。すると海の方から中田ヒデが船に大量のセロリを積んでこっちに向かっています。

 

こんな風にまるで紙芝居のように何枚かの画像を想像します。

 

テクニック③暗唱できるまでストーリーを復唱する

あとはストーリーを暗唱できるように練習していきます。

まずは課題文字を見ながらストーリーを言えるようになるよう練習します。課題文字を見ながら、ストーリーを思い出して声に出します。これを2回ぐらい繰り返します。

次からは課題文字は見ずにストーリーを言ってみます。途中つまるところもあるでしょう。そしたら課題文字を見て思い出します。これを何回か繰り返すと、詰まらずにストーリーを言えるようになります。

 

最後は、頭でストーリーを思い出しながら、課題文字だけを口に出していきます。このステップを1~2回繰り返せば、30個の文字を暗唱できるようになっていると思います。

 

実場面への応用

例えば代表的な野菜の生産量トップ3の都道府県を覚える場合を考えます。

代表的な野菜とトップ3は以下の通りです。

レタス・・・長野・茨城・群馬

キャベツ・・・愛知・群馬・千葉

キュウリ・・・宮崎・群馬・埼玉

ナス・・・高知・熊本・群馬

ピーマン・・・茨城・宮崎・高知

ネギ・・・千葉・埼玉・茨城

ホウレンソウ・・・千葉・埼玉・群馬

 

では、ストーリーを考えます。なんでも良いです。自分が想像できるストーリーを作ってください。私はこんなストーリーを作りました。

 

レタス(長野)い(茨城)(群馬)が食べていた。飼い主はキャーっと叫んだ。(愛知)する(群馬)には(千葉)切りキャベツを食べて欲しいからだ。でも急に(キュウリ)(宮崎)んなグングン(群馬)成長が開(埼玉)した。喜んでいたのも束の間、背のい(高知)クマ(熊本)が(群馬)を襲った。ナスすべがない。ピー(ピーマン)っと笛を吹いて、威張って(茨城)(宮崎)ていた校生(高知)に守らせた。高校生は(ネギ)(千葉)ネチ不満を良い、(埼玉)度威張って(茨城)いたが、放置(ホウレンソウ・千葉)された(埼玉)(群馬)をかわいそうと思っていた。

 

まとめ

ランダムなデータの羅列であっても、無理矢理ストーリーを作って、そのストーリーを画像として記憶すると、覚えるのが速いし、思い出しやすいよ、というお話でした。

暗記が苦手な方は試してみてください。

 

 

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暗記に頼らずに公式を覚えよう

算数を教えていると、中にはミスを頻発する生徒も、もちろんいます。ミスの原因は色々あるのですが、最近見つけた特徴の一つに、「公式を覚えるために暗記に頼りすぎ」ということがありました。

 

例えば、小学生の頃、誰しも一度は速さの公式というものに触れたと思います。「距離=速さ×時間」というものですね。先日とある生徒が、速さを求めるのに、距離×時間をしていました。

 

もちろん、その生徒は速さの公式を覚えているけれど、その時は何か勘違いでミスってしまったということです。

 

暗記に頼るとこういうミスが出てきます。公式をど忘れするとか、ちょっと曖昧になって、微妙に公式とは違うことをしてしまう、などです。

 

これを「うん、じゃあこの公式はしっかり覚えておこうね」というだけだと、また同じようなミスを繰り返すと思います。

じゃあこのようなミスを減らすにはどうしたらいいんでしょうか。

 

公式ではなく、定義を覚える

例えば、先ほどの速さの話ですが、速さは公式を覚える必要は全くありません。

  • 時間には3種類ある。「秒速」「分速」「時速」
  • 秒速は1秒間に進む距離を、分速は1分間に進む距離を、時速は1時間に進む距離を表す

覚えるのは上記のような、速さの定義だけでいいです。

秒速が1秒に進む距離だと知っていれば、10秒で進む距離を聞かれた時に、それを10倍すれば良いということは、容易にわかることです。

速さと道のりから時間を求める場合も、道のりを1秒間に進む距離で割れば、必要な秒数が出てくることも自然と理解できます。

 

原理を理解する

高気圧から低気圧に風が吹き出すことはみなさん知っていると思います。

受験の基礎知識ですが、これを間違える生徒が時々います。低気圧から高気圧に風が吹くと勘違いしちゃうんですね。そのような生徒ももちろんこの知識を知ってはいるのですが、記憶が曖昧でミスっちゃった、そんなことがあります。

 

こういうミスは原理を知らないから、記憶が曖昧になってミスってしまうのです。

 

上記の気圧の話でいうと覚えることは、気圧の定義だけです。

  • 気圧とは、空気がどれだけ密集しているかである。気圧が高いと空気がぎゅうぎゅうに密集していて、気圧が低いとスカスカな状態を表す。

 定義を元に考えていけば、気圧と風の関係は簡単に導き出せます。

あなたが満員電車の中にいることを想像してください。ぎゅうぎゅうです。しかし隣にスカスカの車両があったらどうするでしょうか?

スカスカの車両に移動するでしょう。

 

空気も同じです。ぎゅうぎゅうからスカスカに移動していきます。だから高気圧から低気圧の方に風が吹き出すのです。 

 

原理を簡単に理解できるものは原理を覚えた方がいいです。その方が記憶も定着するし、万一知識を忘れてしまっても、自分で考え出すことができます。 

 

リアルな場面をイメージする

速さに間することで重要なことの一つに、「距離が一定の場合、その距離を進むのにかかる時間は、速さの比の逆比になる」というものがあります。

これを丸暗記している人がいます。

とある生徒は、記憶がこんがらがって、「距離が一定の時に、その距離を進むのにかかる時間は、速さの比と同じ」と勘違いしていました。

 

暗記に頼るからそういうことが起きてしまいます。

これは少しリアルな場面を想像すれば簡単に導けることです。

家から学校に行く時に、いつもの2倍の速さで歩けば、かかる時間はどうなるだろうか?と想像してみます。半分の時間で行けることは小学校低学年でもわかる話でしょう。

 

ちょっと想像すればわかることを暗記する必要はありません。むしろ丸暗記するとミスが増えます。

 

 

以上 、算数・理科の問題を例に解説しましたが、要点はその公式になる理由を理解しよう、ということです。

他には、

  • 濃度の公式
  • 湿度の公式
  • 抵抗の公式
  • 割合の公式

などなど、まだまだありますが、丸暗記している生徒がいて、覚えなくてもいいというか、むしろ暗記するとミスるよと思うことが多いです。

 

社会でも同じこと。時間が許すならば、自分が感じたなぜを見逃さずに調べることが記憶の定着に繋がります。天智天皇は大化の改新で、なぜ公地公民という方針をとったのでしょうか?

大化の改新前の時代は蘇我家の権力が強くなりすぎて、天皇がないがしろにされていました。天皇ラブの家来ももちろんいて、そんな人たちは蘇我家のことを快く思っていませんでした。

中臣鎌足も天皇ラブの人で、遣唐使として唐に留学した学者から、唐の最先端の政治体制(皇帝を中心とした中央集権国家)を学び、唐のような天皇を中心とした国家体制にしたいと思ったのです。

そして蘇我氏を殺し、天智天皇を即位させ、天皇中心の国家=律令国家を作ろうとしました。天皇中心だから、土地や人民は天皇のもの、というわけです。

律と令というのは法律です。律は刑法で、令はそれ以外の法律を指します。天皇中心の国家にするために、緻密に法律を整備したのですね。その法律を律令と呼んだので、律令国家という呼び名になっているわけです。

 

以上、暗記に頼らずに公式を頭に入れましょう。そのためには、公式ではなく定義や原理を覚えましょう。自分が感じた素朴な疑問を無視せずに、ちゃんと調べましょう。というお話でした。

 

  

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女の方が読解力が高いのは世界共通。脳の構造が原因か

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私が家庭教師をしていてずっと不思議に思っていたことの一つに、どの中学校の入試でも、国語の点数は女子の平均点の方が、男子の平均点よりも高いということがあります。

 

同じレベルの男女が受験する中学では、私が知る限り例外なく、国語は女子の平均点の方が高いのです。

高校入試についても調べてみると、やはり女子の平均点の方が高いようです。

会話をしていても、女の子の方が、子供ながらにちゃんとした文章を話してくれる子が多いです。

 

女の方が読解力が高いのは全世界共通

これは日本だけの現象かと思って調べてみると、実は先進国では共通して見られる現象でした。

発展途上国では、男の方が読解力が上回る国もあるそうですが、これは男の方が識字教育を受ける機会が多いことの影響も大きいため、あまりあてにならなりません。

 

ということで、基本的には全世界で女の方が男より読解力が高いということで、とても不思議じゃないですか?

これには何か生物学的な理由がありそうです。

 

色々記事や論文を見てみると、いくつか理由を見つけました。

 

理由①男は読解中、左脳の一部しか使っていないが、女は右脳と左脳両方を使う

この理由が個人的には最もしっくり来ました。読書中に脳の働いている部分を画像化(neuroimaging)すると、男は左脳のごく一部しか使っていないのに対し、女は左右両方の色々な部位を使っていることが明らかになりました。

 

右脳には文字を読むことによって浮かび上がったイメージを画像として保存しておく領域があり、女性は文字情報を読みとると同時にこの部位を使用して、うまくイメージを連想しながら読めます。

 

私が生徒を教えていて感じるのは、女の子の方が読む力は確かに高いですが、論説文・説明文だとそうでもなく、物語文・小説で顕著に感じることができます。登場人物の心情をよく理解できています。

この私の経験と、上記の研究結果は合致します。物語を読みながら情景を頭の中でイメージできる分、深い理解が可能なのだと思います。

 

理由②読書は女性的な趣味とみなされている

これも色々な記事で指摘されていました。小学生の頃を思い出してください。大人しく教室で本を読む女子は普通で、周りがそのことに対して何か言うことはないけれど、男子が本を読んでいるとからかわれる、そんな雰囲気ありませんでしたか。

外で元気よく遊ぶのが男子としては奨励されるような雰囲気。たとえ外が雨で教室で遊ぶとなっても、トランプなどの、仲間みんなで遊べることをするのが男っぽいという雰囲気。

 

私の小学校には確かにそんな雰囲気がありました。

 

つまり、女子は本を読んでいても恥ずかしくない=男子よりも本をたくさん読む機会がある=読解力が上がる、ということです。

小学校のころを思い返せば、確かに休み時間に教室で本を読んでいるのは女子ばかりでした。そして、これまでの教え子の女の子たちは定期的に本を読む習慣がある子が確かに多かったです。こんな社会学的な説も、ありえるかもしれません。

 

理由③女の方が男よりも精神の成熟が早い

幼少期においては女の方が男より大人っぽいということはみなさん経験したことがあると思います。

確かに、この理由もありそうです。女の方が大人な分、他人の気持ちがわかる、つまり登場人物や筆者の気持ちを理解できる、ということです。

 

私自身は、中学に入って女の子とメールするようになって、文字を読んだり書いたりする機会が日常に入ってきてから、国語の点数が急に伸びました。文章から相手の気持ちを読み取ろうとする良い訓練になったんですね。

女性の方が幼い頃から大人びていて、相手の気持ちを推し量ろうとする機会が多いとすると、納得できる理由です。 

 

ただ、この説には一つ疑問が残ります。小学校では大きかった男女の成熟度の違いも、中学にもなると縮まってきます。すると、国語の点数の差も縮まっていきそうですが、実際はそうなっていません。

高校入試でも、女子の方が男子よりも国語の平均点が高く、その差は中学入試の時の差と同程度です。

ですので、この説は少し怪しいと思っています。

(大学入試の点数差も見たかったのですが、データが見当たりませんでした。。)

 

まとめ

以上、女の方が読解力が高い理由をみてきました。

男女の脳の使い方の違いや、子供社会での読書に対する評価(女っぽい・男っぽい)、精神の成熟度との関係は色々な記事で挙げられていました。

理由はどうであれ、私の経験上、女子の方が男子よりも国語ができる傾向にあるのは間違いないです。

 

まぁ男はその分、算数や数学ができるんですよね。この事実を考慮すると、やはり理由①のように、男女で脳の使い方に違いがあることが理由な気がしてきます。男子は数字で考えることや頭の中で図形を動かすことに長けていると感じます。

男女お互いに別々の強みがあるから、補いながらいい関係が築けるのかもしれません。いや、分かり合えないから険悪な関係になるパターンもありますね・・・笑

 

参考webサイト

Gender Differences in Reading and Writing Achievement: Evidence From the National Assessment of Educational Progress (NAEP)

Why Girls Are Better at Reading Than Boys - The Atlantic

Girls are better than boys at reading AND writing by age 10 | Daily Mail Online

Why Do Girls Read Better Than Boys?

 

 

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音楽を聴きながらの勉強や仕事は効率が悪い〜イギリスの論文〜

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音楽を聴きながら勉強する人って結構いますよね。私の周りにも結構いました。また、音楽を聴きながら仕事する人も多いと思います。

私の経験上、音楽を聴きながらだと勉強の効率は落ちるし、仕事の作業効率も落ちると考えています。

そこで、音楽を聴きながらの勉強は効率が良い悪いのか、誰かの経験則ではない、科学的な結論が欲しいと思い論文を探すと、いい論文を発見したのでご紹介します。

Can preference for background music mediate the irrelevant sound effect?

 

音楽を聴きながら勉強や仕事するとパフォーマンスが落ちる。好きな音楽であっても

上の論文で述べられていることは、

  • 変化のある音を聴きながらの作業は、無音の環境で作業するよりパフォーマンスが落ちる
  • 自分の好きな音楽であっても嫌いな音楽であっても関係なくパフォーマンスが落ちる

ということです。

 

変化のある音というのは、強弱のある音、高低のある音、連続した異なる言葉(あいう・・)などです。研究チックにいうと、音の波形に大きな変化のある音、ということになります。

逆に変化のない音もあって、ずっと同じ強さ、高さの音や、同じ言葉の繰り返し(あーあーあー・・)や、大勢の人の話し声(学校や職場のガヤガヤ)などです。

変化のない音はパフォーマンスを落とさないそうです。

 

特にどのような作業のパフォーマンスが落ちるのかというと、短期記憶・思い出す作業・暗算です。これで、記憶系の作業や、計算が関係する作業の効率が落ちることはっきりしました。さらに、文章読解や文章作成も、次々と単語や文法を思い出す作業なので、パフォーマンスが落ちると述べられています。

つまり、単純作業以外、ほぼ全ての作業のパフォーマンスが落ちると言えるでしょう。

 

さらに興味深いことは、音楽の好みは関係ないということです。好きな音楽を聞いているとノッて作業効率が上がる、などと感じているのはまやかしだということがわかります。

 

さらに、上記論文の著者は、特に歌詞付きの音楽を聴きながらでは読解能力が落ちるということも述べています。みなさん経験されたことから実感していると思います。歌詞が邪魔して文章が頭に入ってきません。

経験則でみなさん感じていたこととは思いますが、研究で実証されたことに意味があると思います。 

 

勉強や仕事の前に好きな音楽を聞くとパフォーマンスが向上する

ただし、作業前に音楽を聞くことはパフォーマンス向上につながるという研究結果もあり、ご存知の方もいると思います。音楽を聞くことでストレスが軽減し、集中力が増すというものです。

しかし、その後の研究では、音楽に限らないということが示唆されています。

音楽だけではなく、好きなことをするとその後の作業は効率が上がるという結論です。

Don't listen to music while studying(参考記事)

 

ただ、スポーツが好きだからと言ってスポーツをすると大幅に時間を取られてしまうので、音楽などのように、机の上でも始められてすぐ終わることが良いと思います。筋トレは良いかな。

 

まとめ&自分の経験と照らし合わせて

以上をまとめると、

 

音楽を聴きながら勉強や仕事をすると効率が落ちる。歌詞付きの音楽を聴きながら文章を読むことは最悪だ。音楽を聴きたいなら勉強や仕事を始める前に聞け。集中力が増す。でも音楽に限らず好きなことをやれば良い。

 

ということになるでしょう。

作業のパフォーマンスを落とす音は音楽だけに限らないですね。音を発するものは対象になると思います。テレビが流れているリビングでの作業や、ラジオをかけながらの作業はパフォーマンスが落ちると言えそうです。

 

ただ、私も音を聴きながら勉強することはたまにします。どうしても気分がのらなくて作業できない時は聴きながら作業しますが、途中で切ることが多いです。作業に気合いが入ってくると、音が邪魔になってくるんですよね。

 

音楽は勉強や仕事を始めるときに気分を上げるために聞いて、作業に集中してきたらすぐ切るという使い方が良いのかもしれません。音楽の方にノッてしまって全然仕事に身が入らないリスクはありますが・・・。

まぁ、勉強や仕事を開始できずにずっとダラダラしてしまうことが一番よくないですからね。

 

YouTubeではせせらぎの音や雨の音など、比較的変化の少ない音と思われる音源がアップされています。こんなやつです。


【自然音】せせらぎ - 4 / 1 Hour Nature Sounds - Babbling Brook Sounds

 

私は音が欲しい時はこういう音を聴きながら作業することが多いです。上の論文でいう、変化の少ない音に該当するんじゃないかと思います。ただ、こういう優しい音であっても、自分が勉強や仕事にのってくると邪魔になってくるので消しちゃいますね。

 

以上、勉強や仕事の効率を最大化したい方の参考になりますように。

 

 

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