家庭教師の雑感

家庭教師をしている横井が、受験や勉強に関するお役立ち情報を書きます。

国語の訓練:日頃から伝わる会話をしよう〜ヤバイはヤバイ〜

家庭教師をしていると、生徒の中には、国語ができる人もいれば、国語ができない人ももちろんいます。最近両者の大きな違いを見つけたので、記事にしてみます。

 

ズバリ、日常会話をしているときに、生徒の発言の意味を理解しやすいか否かです。

 

国語ができる生徒との会話は理解に困ることはほぼありません。滞りなく会話できます。しかし、国語ができない生徒との会話は、私が発言の意図を推測し、「それってこういうこと?」と複数回聞かないと理解することが難しいです。

 

そこで、意味の取れない会話になってしまう原因と、修正するための対策を書き出してみました。

当てはまるものがあれば、日頃から気をつけると国語力のトレーニングになると思います。

 

原因1:キーワードしか言わない→対策:主語・述語・目的語のある文章で会話する

キーワードしか言われないと、こちらはかなりの想像力を働かせなければ理解できません。例えばこんな会話です。

(様々な生徒との会話を参考にして考えた架空の会話です。特定生徒との実際の会話ではありません。以下同様)

 

私「今日めっちゃ疲れてるやん、どうしたの?」

生徒「過去問」

私「え、過去問をやってて疲れたの?でも火曜日は毎週過去問やってるからいつも通りじゃない?」

生徒「学校が長引いて」

私「あ〜、学校が長引いて、帰るのがいつもより遅くなったから、夜遅くまで過去問解く羽目になったってこと?」

生徒「そうそう、頑張ったけどまじ疲れたよ」

 

「過去問」という単語から「学校が長引いて、帰るのがいつもより遅くなったから、夜遅くまで過去問解く羽目になって疲れた」ということを瞬間的に想像するのは不可能です。

 

もちろん、全ての会話で主語・述語・目的語を揃えるのは面倒ですし、そんな必要はありません。ポイントは相手が難なく理解できる程度まで詳しく話すということです。

 

この「相手が難なく理解できる程度」がどの程度のものなのかわかることは、国語においてかなり重要です。

 

国語の記述問題ではまず、問いに簡潔に答える幹の文章を作ります。そして字数の範囲内で肉付けをしていくのですが、肉付けすべき部分とは、解答を読んだ人が難なく理解できない部分だからです。

 

原因2:広範な意味を持つ単語を使う→対策:意味の狭い単語を使う

単語の中には様々な意味を持つ単語があります。最たるものは「ヤバイ」でしょう。他には「すごい」や「萎える」など。これらは何にでも使えて便利ですが、聞いている人からすれば、どのような意図で使われているか判断に迷うこともあります。

 

私「前回のDr.STONE(アニメの名前)どうだった?面白かった?」

生徒「ヤバかった」

私「え、面白くなかったってこと?」

生徒「いや、興奮しすぎてヤバイ」

私「あ、めっちゃ面白かったってことね」

  

他にも、感情を表す言葉が「悲しい」「嬉しい」「ムカつく」のように数パターンのバリエーションしかない場合もあって、もう少し正確に表現できれば、もっと感情がちゃんと相手に伝わって良いのになと思うこともあります。

 

「お母さんに怒られて悲しい」→「お母さんに怒られて反省している」

「夕飯が手料理じゃなくて悲しい」→「夕飯が手料理じゃなくて期待はずれで残念だ」

「お母さんが迎えに来てくれて嬉しい」→「お母さんが迎えに来てくれて感謝している」

「明日は遠足だ。嬉しい」→「明日は遠足だ。楽しみだ」

「テストの結果がよかった。嬉しい」→「テストの結果がよかった。満足だ」

「お母さんに怒られてムカつく」→「お母さんに怒られたけど納得できない」

「あいつばかり褒められてムカつく」→「あいつばかり褒められて妬ましい」

 

こういう訓練は、物語の登場人物の心情を説明する問題に役立ってきます。

 

原因3:聞いていることに答えていない→対策:自分の言いたいことをまずは抑える

意味は取れても会話が成立しないパターンがあります。こちらの問いに答えているようで全然答えていないパターンです。

 

例えば、

私「昨日夕飯何食べたの?」

生徒「外で食べたよ」

私「(あれ?俺の質問は・・・)へ〜、いいね!それで何食べたの?」

生徒「フランス料理だった」

 

何食べたの?と聞かれれば、当然食べたものを答えなくてはいけないのに、どこで食べたかを答えています。

こういう受け答えになってしまうのは不思議ですが、おそらく質問されて浮かび上がった記憶や言葉を反射的に口に出しているのではないかと思います。

 

こういう傾向のある生徒は、問いが求めている文末の形を作れなかったり、理由を聞かれているのに、単なる内容説明になってしまったりします。

また、国語以外の科目でも、設問が聞いていることとは全然違うことを答えたりします。(設問はヨウ素液の原液の色を聞いているのに、デンプンと反応した時の色を答えたり。)

自分の知っている言葉を見つけて、頭の中で浮かび上がった言葉を反射的に書いてしまうんだと思います。

 

日頃から、質問されたらちょっと一息入れて、相手が何を聞いているのか考えるようにしましょう。

 

原因4:具体例を並べ立てるだけ→対策:まとめを追加する

具体例を並べ立てて、どういうことか理解してもらおうとするパターンもあります。それでも大方意味は汲み取れるのですが、まとめてどういうことか教えてくれると丁寧ですよね。

 

例えばこんな会話です。

私「どんな映画が好きなの?」

生徒「アベンジャーズとかアイアンマンとか、他にはジェイソンシリーズ、ソウとか。ターミネータも良いね」

私「あ〜、アクション映画とか、グロいホラー系?」

生徒「そうそう!エイリアンとかも良いね」

 

具体例を並べられても大方わかります。しかし、国語では、具体例をまとめるとどういうことになるのか答えるとポイントになることがあります。

 

例えばこんな問題です。

 

AさんBさんCさんが、協力して、一枚のポスターを描いていた。そんな楽しそうな3人を見て嫉妬したDさんが、そのポスターを破いてしまった。Aさんは怒りに任せてDさんを殴り飛ばし責め立てた。しかし、すぐにBさんが止めた。

 

「責めたって絵が元どおりになるわけじゃない。もう許してあげようよ」

 

さらにCさんは言った。

「また3人で描こう。楽しめる時間が増えたじゃないか」

 

Aさんは自分のことを恥ずかしく思うと同時に、BさんとCさんのことをかっこいいと思った。

 

どうしてAさんは、BさんとCさんのことをかっこいいと思ったのでしょうか。

 

解答例:怒りに任せてDさんを責め立てた自分と比べ、他の2人は、Dさんを許したり、またポスターを作ろうとする前向きな気持ちを持っていたから。

 

BさんとCさんの行動を羅列することは多くの人ができますが、じゃあ2人の行動をまとめてどう言うのか、つまり「前向きだ」という言葉でまとめることのできる人はぐんと少なくなります。

 

以上、伝わらない会話の原因と対策を並べてみました。でもいつもこんなこと気にしていたら、そもそも発言しづらいですよね笑

たまにアドバイスしあう、そんなトレーニングが良いのかもしれません。

 

 

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