前回に引き続き、塾なしで四谷偏差値65程度の難関中学に合格した生徒の話を書きます。
前編をまだ読んでいない方はこちら。
前編では算数の勉強内容について話しました。この後編では、社会・国語・理科について話したいと思います。
社会
方針
9月の四谷模試では偏差値40程度だったものの、過去問の点数は合格者平均-10点程度におさまっていました。また、志望校では、社会の独特な記述問題があって、これは訓練さえすれば結構な高得点が取れるようになると予想できました。
なので、これ以上やたらに知識は増やさず、しっかり過去問対策をすれば、苦手な社会ですら合格者平均に届くだろうと考えました。
そこで、日々の学習はこれまで使ってきた標準的な知識を習得するテキストを愚直に反復し、知識を維持&アウトプットスピードを速めるとともに、過去問で特に独特の記述問題について丁寧に振り返れば良いと考えました。
使用テキスト
- 社会コアプラス
- 年表トレーニング帳
- 白地図トレーニング帳
選定意図や使い方
・社会コアプラス
サピックスから市販されているテキストで、中学受験に必要な標準的知識が網羅されています。他にも、知識がまとまっている市販テキストといえば、メモリーチェックや四科のまとめがありますが、コアプラスとしました。
歴史の大きな流れを把握するために年表トレーニングを使いたいし、地理はたくさん地図を見ながらやりたいので白地図トレーニングも使いたい。そうするとメモリーチェックや四科のまとめはかぶる内容が多くなるので、この2つのトレーニング系テキストと併用するならコアプラスがいいなと思いました。
(メモリーチェックを選んでいる人も、四科のまとめを選んでいる人も取り組み方次第では全然間違った選択ではないと思います。)
・年表トレーニング帳
これは歴史の大まかな流れを把握するのに最適です。年号も頑張って暗記しましょう。そんなに細かい知識は載っていません。だが、それがいいんです。重要事件を出来るだけ因果関係がわかるように時系列でまとめてくれていて、流れを理解しやすいです。
・白地図トレーニング帳
これも有名なテキストですが、白地図という名の通り、地図をベースに様々な都市名、地名、名産品などを覚えられます。コアプラスでは地方レベルの地図はあまり掲載されていないのでこれで補完できます。
理科
方針
理科は得意なものの、算数同様に応用レベルの典型題にところどころ穴があって落としている状態でした。また、知識分野はまだまだでしたが、思考系分野の穴さえ埋めれば合格できるレベルに到達するので、そちらに重きを置きました。
思考力が強く、暗記が苦手なら、当然、思考系分野の穴を埋めるのが先です。
もちろん知識分野の暗記もコツコツ進めますが、こちらも社会同様、標準レベルの知識があれば合格できると判断しました。
使用テキスト
- マスターテキスト演習編Standard
- 理科コアプラス
選定意図や使い方
・マスターテキスト演習編Standard
早稲アカのテキストですが、メルカリで購入できます。これは理科の思考系分野の典型題を基本から応用まで幅広く網羅していて、典型題の漏れを埋めるのに役立ちます。
問題ごとにA〜Cの難易度が振られていて、Cが難しくなっています。この生徒は基本問題は難なく解けるので、取り組む問題は、BとCの難易度の問題としました。また、見開きで左側が例題となっており、右側がその類題となっています。なので、まず例題を解き、解けなかった時だけ類題も解くようにして時間を節約しました。
・理科コアプラス
サピックスから市販されているテキストで、中学受験理科の標準的知識を網羅してくれています。他に理科のまとめテキストと言えば、メモリーチェックや四科のまとめ、あとはマスターテキスト知識編などがありますが、志望校の問題傾向を考えると、メモリーチェック単体だと少し知識が足りなくて、四科のまとめやマスターテキスト知識編は少々細かいと感じました。毎日コツコツ繰り返しました。
国語
方針
国語は特に得点源でも足を引っ張るわけでもなかったので、読解分野は過去問のみの演習としました。知識分野のみ日々続けて、知識の維持向上を図りました。
使用テキスト
- 漢字の要STEP1
- 中学受験国語の必須語彙2800
選定意図や使い方
・漢字の要STEP1
サピックスから市販されている漢字用テキストです。この他漢字の要STEP2や漢字の要STEP3もありますが、ほとんどの学校ではSTEP1だけで十分です。毎日ひたすらコツコツ繰り返します。
・中学受験国語の必須語彙2800
中学受験界の国語家庭教師として有名な井上先生の本です。市販されていて中学受験に必要な語彙が網羅されている本といえば現状これ一択しかないと思います。
ただ、小学生には小さめの文字で黒一色なので、取り組みづらさはあります。井上先生、この本を色々な方におすすめしてますが、もう少し色をつけていただけると、更に自信を持ってすすめることができます。ご検討ください笑
最後に
よく言われることですが、模試の結果に踊らされないのが大事です。ゴールと現在地点とのギャップを正しく把握して、ギャップに対して適切に対策をする。
ゴールは志望校合格です。模試で志望校の偏差値を上回ることではありません。
ゴールと現在地点とのギャップは、その志望校の過去問を解いた結果が一番正しく表してくれます。対策もそのギャップをもとに立てるのが一番適していると考えます。
模試も目安にはなり、そこから志望校合格への対策も考えられますが、まずは過去問の結果から考えた対策が優先です。
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