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今日は、過去問の取り組み方についてお話ししたいと思います。
過去問の取り組み方は先生によって、理想とするやり方が違うので、僕の方法は一例として聞いてください。
回数・順序
まずよく聞かれるのが、何回分をどういう順序で解いたらいいですかということです。これは第一志望を10回分、第二志望・第三志望をそれぞれ5回分、それ以下の志望度のものは基本1回(不安なら2回でも可)と答えています。
合計で20数回となりますが、9月から毎週1回分4科目をといて、12月、1月あたりは1週間に2回とか3回とか解くと考えると、このくらいの回数が限界なんですね。
過去問を解き始める時期が10月とか11月になる人は、過去問を解ける回数がもう少し少なくなりますが、その点はあまり気にしなくて良いです。最低限、第一志望5回、第二志望・第三志望をそれぞれ3回、それ以下の志望度のものは基本1回やれれば良いでしょう。
解く順序については、僕は古い方から順にやることをお勧めしています。これは中学受験は問題傾向が比較的短期間で変わる傾向があるので、段々新しい傾向に慣れていきたいからです。
ただ、この方法には、予定通り過去問を消化できなかった時に、新しい年度のものに取り組めずに本番を迎えるというリスクがあります。イレギュラーなことが起きても良いように、余裕を持って過去問計画を立てていれば、これはそんなに発生することではないですが、このリスクが心配な方は、新しい年度からやる、というのもありだと思います。
四科目まとめてやるべきか、バラバラでも良いか
そして、もうひとつ聞かれるのが、本番同様4科目を一気にやるべきか、バラバラにやっても良いかということですね。バラバラにやるというのは、月曜日に算数だけやって、火曜日に国語だけやって、、みたいにやるということです。
これに対しては、バラバラにやっても構わない、と答えています。理想的には本番同様、4科目一気にやるべきなのですが、塾の課題や復習があってスケジュール上厳しいというケースがほとんどなので、バラバラでも良いです。
過去問演習で大事なのは直しなので、バラバラでやろうが、直しをしっかりしていたらさほど問題はありません。連休とか、長期休暇など、時間に余裕がある時に4科目通しでやるようにすれば良いです。
直しの仕方
あとは直しの方法ですね。
算数は、まず間違えた問題が捨て問か、取るべき問題なのかの判断が必要となります。正答率がわかっている場合は、正答率が3割を切る問題は捨て問とし、他は取るべき問題とします。
ただ、正答率はただの目安なので、生徒が算数を武器としたいのであれば、もう少し難しい問題まで取れるべきですし、算数は最低限で良いというのであれば、もう少し簡単なものも落として良いということになります。
そして、正答率がわからないことも多いですよね。その場合は、学校のレベルと問題の難易度から正答率を想像して判断します。そうなんです、これは多くの親には難しいことです。塾が手厚く面倒を見てくれるケースなら、塾に頼んで捨て問かの判別をしてもらうと良いですが、そうでないなら、個別教室とか家庭教師の出番なのかなと思います。
先に言っておきますと、算数と国語の直しはやはり、そういうプロの先生の助けがあればかなり効率的になると思います。
そして、取るべき問題のみを直しますが、単にその問題を直すだけでなく、典型題がまとめられたテキスト(日能研なら428とか、早稲アカならバックアップテキストとか上位校への算数とか)から類題を選んできて演習するというのが効果的です。
ちなみに、捨て問は直す必要はありません。
国語も、親が教えられないのであれば、プロの先生の助けを借りたほうがいい科目です。国語は間違えた問題を解説見ながら直すだけだと、あまり効果がないことが多いです。例えば、抜き出しの問題だと、なぜその抜き出す部分に目がいくのかを理解するのが大事ですが、そういうことが解説に書いてあることは稀です。記述問題でも、なぜこの要素は入れて、この要素は入れないのかなど、やはり一人では理解しきれないことが多いです。
国語は記述などを添削してくれる塾も多いですが、記述以外の問題(選択肢問題とか抜き出し問題とか)の解説もしっかり書いてくれるケースは少ないと思いますので、やはりプロの先生に直接教わるのがいいのかなと思います。
一方で、理社は割と親の管理だけでもうまくいくケースが多いです。理社も間違えた問題を直すだけでなく、基礎まとめのテキストで周辺知識の確認をしますが、どのページを復習すれば良いのかは、親御様でも比較的わかりやすいと思います。
一度解いた過去問を再度解くべきか
そして最後に、一度といた過去問を何度もとく必要があるか、についてお話しします。
これも色々な主張がありますが、僕の意見は過去問自体は一回だけで良い、です。同じ問題が出ることは稀なので。
ただ、先ほどお伝えしたように、間違えた問題は周辺知識の確認や類題演習を行いますが、その際に確認したテキストのページに付箋などを貼っておき、時間がある時に再度復習するというのはありだと思います。
ということで、今回は過去問の取り組み方についてお話ししました。
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