家庭教師の雑感

家庭教師をしている横井が、受験や勉強に関するお役立ち情報を書きます。

計算ミスを減らすためのリアル

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voicy.jp

 

みなさん、計算ミスでお悩みの方、多いんですね。

計算ミスで20点落としています、どうしたら良いですかとか、こんな簡単な計算をミスします、とかめちゃくちゃよく聞かれます。毎年数回は聞かれます。

 

そこで、今回はいくつか、計算ミスを減らす方法を伝えたいと思います。

 

結論から言ってしまうと、その子の計算ミスの原因に合った計算練習をする、ということになりますが、順を追って説明します。

 

計算ミスと一口に言っても、原因は大きく3つくらいに分けられるかと思っています。

 

1つ目の原因:計算の工夫や効率的な計算方法を知らない

計算の工夫や効率的な計算方法を知らず、あるいは知ってるけど慣れていないからぱっと出てこず、普通に前から計算して、ややこしい計算になり、間違う、みたいなパターンです。

これだと、主要な計算の工夫や効率的な計算方法を教えて練習させる、というのが対策になりますね。対策が明確なので、これでめちゃくちゃ悩んでるっていう人はあまりいない印象です。

もしこれで悩んでる方がいらっしゃれば、計算の工夫や効率的な計算方法を解説している市販本が何冊かあるので、子供に合いそうなものを選んで取り組んでみると良いですよ。

例えば、

「小学生のためのバク速! 計算教室」

https://www.amazon.co.jp/dp/4866801581

 

とか、ちょっと古いですけど

「中学入試計算名人免許皆伝」

https://www.amazon.co.jp/dp/4887421427

とかですね。

 

2つ目の原因:効率的な確かめ方を知らない

計算ミスの少ない子は一回計算するたびに、今やった計算が正しいか、軽く確認します。この軽く、というのがポイントで、軽く確認する方法を知っているか、というのが大事です。

例えば、1の位だけを取り出して計算してみるとか。1の位だけ取り出して計算して、自分の出した答えの1の位と一致するか確かめるんです。

具体的な例を出しますと、234×123+987という計算をすることを考えます。計算結果は29,769となりますが、この答えが合っているか、各数字の1の位だけ取り出して計算します。234の一の位の4、123の一の位の3、これをまずかけます。すると12になりますね。この12の一の位の2を取り出します。そして987の一の位の7に足します。すると9になりますね。これは先ほど出した答えの29,769の一の位の数字9と一致しています。ですので、答えは合っているかな、と軽く確認できます。

あとは、概算で計算して確認する方法もよくやる手です。125かける201みたいな計算があったとして、だいたい、100書ける200で、2万ちょいごえくらいの数字にならないとおかしい、というようにサッと確認できます。

でも、これを教えても多くの子はなかなか効果が出ません。そもそも、この検算をするのに冷静さと計算力が必要だからです。時間制限のある中、一瞬立ち止まって、自分の計算結果を眺めるというのが、簡単なように見えて、できる子は少ないんです。時間制限のあるテストで、速く進めなきゃと焦ってますから。

それと、確認は軽くするとはいえ、計算力の弱い子は何度も確認していると、その分時間がかかって、テストの時間が全然足りな句くなるということになりがちです。

ということで、この2つ目の原因「効率的な確かめ方を知らない」を対策して効果が出やすいのは、すでに計算力のある一部の子、ということになります。

 

3つ目の原因:単純に計算力が足りない

実はこれが一番多いです。

例えば、一桁の足し算引き算をミスってしまう。一桁の掛け算割り算をミスってしまう。これ、ぱっと見、計算力が足りないなんてことはない、と思う方が多いんです。普段、一桁の足し算引き算なんて間違いませんと。なのでこれは不注意のミスなんです、と。その「普段」というのが落とし穴で、テストは「緊張感のある時間制限の厳しい状況」なんですよね。そういう厳しい状況でもほぼほぼ正答率100%になるようにしなきゃいけないんです。

で、そういう状況下で簡単な計算ミスをしてしまう子というのは、計算ミスしない子に比べて、シンプルに計算力が足りないというのが、僕の指導経験上強く感じることです。確かに注意力の差もあると思います、でもそれ以上に計算力が全然違います。

普段指導していて、計算ミスの少ない子に比べ、計算ミスの多い子は、簡単な四則演算で倍以上の時間がかかったりします。もちろん両者ともに短い時間ではあります。計算ミスの少ない子が1秒でやる計算を、計算ミスの多い子は2秒でやる、というようなイメージです。これ、時間にすれば大した差じゃないと思うかもしれませんが、計算のスピードを倍にするには相当な練習が必要なので、計算力の差は大きいです。

 

ではどうやって、この3つ目のタイプの対策をするかですが、厳しい時間制限のもと、比較的簡単な四則演算を毎日やる、です。

例えば、2桁と1桁の四則演算とか、2桁と2桁の四則演算とか、そういうレベルの計算20問を1~2分以内で解く。22書ける6とか、45-31とか、ですね。時間は子供に合わせて調節します。まずはその子が普通に解いてかかる時間の9割の時間設定をすると良いと思います。それでしばらく練習を続けて余裕が出てきたら、また今の時間の9割を設定する、というようにだんだん制限時間を短くすると良いです。

こういう計算問題のプリントは、ネットで探せばたくさん落ちているので、一度探して見てください。

例えば、こういうのとか。

www.sangan.jp

 

実際、僕の生徒の中で、計算ミスを減らすために、この練習を導入する子は毎年いますが、割と高確率で計算ミスが減っています。複雑な計算というのは、塾の課題で出されますよね。そういう練習は塾の課題で十分なので、基礎的な計算練習を増やして対策するというイメージです。

 

ということで、今回は計算ミス潰しの方法をご紹介しました。

 

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