家庭教師の雑感

家庭教師をしている横井が、受験や勉強に関するお役立ち情報を書きます。

生徒と行なっている暗記作業 〜実際の写真付き解説〜

先日、生徒と一緒に暗記作業をしていますというツイートをしたら、暗記の仕方を教えてくださいという反響が多かったので、写真付きで詳しく手順を書いてみます。

 

暗記作業を「下ごしらえ」と「仕上げ」に分ける

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初見の知識の暗記にはすごく時間がかかりますが、以前覚えた知識であれば、「あ〜聞いたことあるな」ぐらいの記憶であっても、覚えるスピードは格段に速くなります。

 

なので、何かを覚える時は、じっくり初めて覚える期間と、素早く復習する期間に分けて考えます。

 

下ごしらえ

この最初のじっくり初めて覚える期間を「下ごしらえ期間」と呼ぶこととします。

 

下ごしらえ期間では、初めての知識を時間をかけて覚えます。だけどテストまでは時間があります。当然、時間がたつにつれて次第に忘れていくでしょう。しかし、ここではある程度忘れることは許容してください。最後の仕上げ期間で完璧に覚えます。

 

仕上げ

素早く復習する期間を「仕上げ期間」と呼ぶこととします。

仕上げの期間とは、下ごしらえ期間である程度覚えた知識を素早く総復習する期間です。少し前に一度覚えた知識なので、下ごしらえ期間とは違って、覚えるというよりは、思い出す作業になります。下ごしらえ期間に比べ、暗記スピードは格段に上がります。自ずと、暗記作業自体も下ごしらえ期間とは違ってきます。

  

複数セット

「下ごしらえ&仕上げ」を1セットとします。

1セットで目標の量を覚えることができば、1セットするだけで完了です。あとは1ヶ月程度に1回復習すれば記憶は保持できると思います。

目標の量が1セットでは覚えきれなそうだという場合は、複数セットを実行する計画を立てます。この場合、2セット行うたびに、その2セット分の復習をします。そして最後に、目標の量全てを総復習します。

 

 下ごしらえ期間の長さ

下ごしらえ期間を長くすればするほど、セット数は減り、仕上げ作業は少なくて済むため、時間の節約になります。しかし、下ごしらえ期間を長くすると、下ごしらえ期間の初期に覚えた知識を、仕上げ前に忘れてしまうリスクが高まります。仕上げ期間の前にほとんど忘れてしまっては、もう一度下ごしらえから始めるハメになります。

 生徒の記憶がある程度残っている状態でなくてはいけません。重要単語を投げかければ「あ〜それやったな」という反応が返ってくる程度は覚えていなくてはいけません。

下ごしらえ期間を何週間にするかは、生徒の記憶を保持する力にかなり依存します。

目安としては、2週間〜4週間程度だと思います。 

 

具体例

少々暗記の苦手な子供が、社会の本を200ページ覚えたいとします。この子は1時間で5ページ覚えられるとすると、全て覚えるのに40時間かかります。

週に5時間この本に取り組むとすると、8週間かかる計算です。

 

この子は、初めて覚えた知識は2週間以上経つと記憶から消えるため、2週間毎に復習(仕上げ)をして、記憶を強固にする必要があります。

そうすると8÷2=4セット繰り返す必要があるとわかります。

 

つまり、

下ごしらえ→仕上げを2セットしたのち、その2セット分の復習をし、その後、下ごしらえ→仕上げを2セットし、その2セット分を復習します。その後、200ページ全てを1週間程度で総復習する、という計画になります。200ページを総復習すると聞くと、相当時間がかかるように聞こえるかもしれませんが、それまでに何度も覚えたことなので、かなり定着はしているはずで、作業時間も意外と少なくてすみます

 

下ごしらえ期間での暗記作業

では具体的な作業手順を話します。まずは下ごしらえ期間での暗記作業です。

 

行き戻り暗記

1ページ音読で覚えては、1ページ戻って書いて確認ということを繰り返します。

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ここでは例として、30ページ覚えることを考えましょう。

 

ステップ1 1ページ目と2ページ目を音読で暗記

まず、1ページ目と2ページ目を音読します。

1問1答形式の場合は、問題文と答えの両方を音読します。時間の有効活用のために早口でボソボソと唱えます。重要単語は複数回唱えます。

参考書の場合も音読しますが、暗記マーカーを使って覚えたい単語に色を塗り、その部分は複数回唱えます。

この覚える作業を「音読で暗記作業」と呼ぶこととします。

 

ステップ2 1ページ目を書いて確認 

2ページ目まで終わったら、1ページ目に戻ります。1問1答形式の場合は問題を解いていきましょう。答えを書きます。書けなかった問題は、問題文を音読し、答えを書きます。

 

参考書の場合は、次の写真のように、マーカー部分を色付きシートで隠して、マーカー部分だけ書いて行きます。書けなかった箇所は、その部分の前後も含めて音読し、マーカー部分を書きます。

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この書いて確認する作業を「書いて確認作業」と呼ぶこととします。

お子さんと作業する場合は、保護者は、お子さんが書いた答えの丸つけをしてあげると良いです。

 

ステップ3 3ページ目を音読で暗記後、2ページ目を書いて確認

3ページ目で「音読で暗記作業」をします。その後、2ページ目に戻って、「書いて確認作業」をします。

 

以降のステップ 1ページ音読で暗記しては、1ページ戻って書くことの繰り返し

次は4ページ目で「音読で暗記作業」をして、その後、3ページ目に戻って、「書いて確認作業」をします。

以降、同じように1ページ「音読で暗記作業」をしては、1ページ戻って「書いて確認作業」をします。目標の30ページに到達するまで進めます。

 

通しで確認

引き続き30ページを覚えることを例にとって考えます。

30ページまで行き戻り暗記を終えたら、最後に30ページ全てを通しで確認します。

量が多いので、時間節約のため、基本的には書かずに、音読で確認していきます。これから説明する方法では、間違いやすいところほど何度も確認することになるので、音読でもしっかり記憶させることができます。

 

ステップ1 全問答えを言っていく

1問1答形式の場合は、1ページ目から答えを言っていきます。答えを声に出しては、答えを見て確認します。答えを言えなかったり、間違ったりした問題にはチェックをつけます。30ページまでやりましょう。

 

参考書の場合は、1ページ目から、マーカー部分を色付きシートで隠して、マーカー部分の語句・文章を言っていきます。マーカー部分を声に出しては、マーカー部分を確認します。マーカー部分を言えなかったり、間違ったりした箇所にはチェックをつけます。30ページまでやりましょう。

 

保護者が付き添う場合は、子供に答えを言わせて、保護者が答えを確認し、正解か不正解かを教えてあげるといいです。チェックをつける作業は子供にさせましょう。自分が覚えにくいところを意識させるためです。 

 

参考として、実際の写真を掲載しておきます。通しで確認する時は、間違った箇所にこのようにチェックをつけます。写真では赤いチェックを付けています。

 

1問1答形式の場合の写真

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参考書の場合の写真

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余談ですが、植物の名前など、無味乾燥で覚えづらいものは写真のようにオリジナルゴロを作って覚えると良いです。

 

ステップ2 間違った問題のみ答えを言っていく 

30ページ全てを通しで確認する作業を1回終えると、間違った箇所にチェックがつきます

初めに戻って、再度30ページを通しで確認するのですが、2回目は、チェックが付いている箇所のみ答えていきます。

おそらく、また間違える箇所があるでしょう。間違えた箇所にはまたチェックをつけます。

すると、次の写真のように、2回間違えた箇所には2つのチェックがつきます。(199番と、201番の③)

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30ページまで答えたら、また最初に戻ります。

 

ステップ3 2回間違った問題のみ答えを言っていく

今度は2つチェックが付いているもののみ答えていきます。間違った箇所があれば、またチェックをつけます。すると3回間違った箇所のみ、3つのチェックがつくこととなります。

 

ステップ4 3回間違った問題のみ答えを言っていく

30ページまで答えたら、また最初に戻って、今度は3つチェックが付いているもののみ答えていきます。間違った箇所があればまたチェックをつけます。30ページまで答えたら、今度は4つチェックが付いているもののみ答えていきます。

 

以降のステップ 間違わなくなるまで繰り返す

このように「間違った箇所のみ答えていく」サイクルを繰り返します。1サイクル中に間違わなければそこで終了です。

 

この方法では、覚えづらい箇所ほど何回も確認することになり、しっかり訓練することができます。

 

このように、目標とするページ全てに渡って、間違った箇所のみ何度も確認する作業を「通しで確認作業」と呼ぶこととします。

 

仕上げ期間での暗記作業

仕上げ期間では、通しで確認作業をします。

それまでの下ごしらえ期間でとりあえず覚えた全てのページについて、初めから通しで確認作業をします

量が多くて1日では確認仕切れない場合は作業を2~3日に分割しても良いです。

 

例えば下ごしらえ期間で覚えたページが90ページだとすると、1日で90ページ確認するのは厳しいでしょうから、45ページ×2日や30ページ×3日に分けた方が良いでしょう。

 

作業は上で紹介した、通しで確認作業と同じです。最初から全問口頭で答えていきます。全問です。間違った箇所にチェックをつけながら、最後のページまで進めます。

そして間違った箇所のみまた口頭で答えるという作業を繰り返します。

 

ただし、下ごしらえ期間でつけたマークと混同しないように別のマークを使うことをお勧めします。

仕上げ時に、間違った問題に丸をつけた写真がこちら。二回間違った問題は二重丸になっています(204番)。写真中にはないですが、3回間違えれば三重丸にします。

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1サイクル中に間違えなければそこで仕上げ終了となります。

仕上げが終わった箇所をしばらくしてから復習する場合も、この通しで確認作業をしてください。

 

以上、暗記作業を詳細に解説しました。わからないことがあればメールやツイッターのDMで聞いてください。

 

 

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