うまい勉強の教え方ってなんでしょうか。学生の子供を持つ保護者の方であれば一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
そこで、この記事では、勉強を教えることを生業としている身として、私が実践している教え方を書いてみます。
3つの原則
子供(小学生〜大学生)に勉強を教えるに当たって、気をつけることが3つあります。
- わかりやすいこと
- 常に子供の頭を働かせること
- 安心感と厳しさがあること
当然説明は、1度聞いただけで頭にすっと入るような分かりやすいものでなくてはいけません。
また、解説中は講義のようになってはいけません。子供の集中力が途切れてしまいます。常に子供が頭を回転させていなければならないように仕向けます。
また、この人には何を言っても笑われない、怒られないという安心感も必要です。ただし、それだけだと、ナァナァの関係になって、勉強に集中しない状態になる恐れがあるので、勉強をきちっとしていないと悪いことが起きるという、少しの厳しさも、子供には感じてもらう必要があります。
以下それぞれについて詳しく書きます。
わかりやすい説明とは
ズバリ、短い説明です。
ある問題の解き方を聞かれたとして、解き方を1から10まで説明する必要はないのです。その生徒が詰まっているポイントを見抜き、その部分だけピンポイントで教えてあげるだけでいいのです。
ボトルネックが解消されればあとは自分で解いてくれます。
そもそも、子供たちは説明を聞けません。1分以上説明すると集中力が途切れてしまう子が多いです。中には寝てしまう子もいます。
ですので、私の説明のほとんどは10秒以内に終わるように気をつけています。長くても1分以内です。
これには結構な経験が必要です。大体この子の学力ならここぐらいまでは理解できているはず、という推測力が大事です。
また、できるだけ図を書いて説明することは避けます。言葉でイメージが伝わるなら、その方が速いからです。図を書いている間に子供の集中力は途切れてしまいます。
もちろん、言葉で伝えきれないような問題は図を書きますが、図を書く前に言葉で簡単に伝える方法はないか考えるべきです。
常に子供の頭を働かせるには
2つ目のポイントです。説明するときに、単純に考え方を教えてしまうと、その間子供の頭は止まってしまいます。そして集中力が途切れます。
考え方に気づいてもらうように仕向けるのがベストです。
そのためにはヒントを使うのが有効ですが、ヒントと言っても何を伝えれば良いか曖昧なので、少し具体例を。
- 求めるべき値を教える。(ここの長さを求めればあとは解けるよね?)
- 使う公式・方法を教える。(中点連結定理を使うよ)
- 過去にやった類題を見せる。(この問題と同じ考え方を使うよ)
などがよくやる方法です。こちらから考え方を教えるのは最終手段です。いくつかヒントをあげてもどうしても解けない時ですね。
1つ目のポイント(わかりやすい説明)と合わせて、子供に解き方を聞かれたら、詰まってるポイントを見抜き、それに関連するヒントを与える、という方法が良いです。
安心感と厳しさがあること
子供がこちらの指示を素直に受け入れるようになるためには、いうまでもなく信頼関係が大事です。そのためには、決して怒らないこと、馬鹿にしないことが大事です。そして子供が自分に権限があると感じることも大事だと思います。
例えば、今日すべきこと、宿題など、やるべき勉強を、教える側が一方的に決めるのではなく、子供の意向を十分に取り入れた上で決めたりすることです。
ただし、優しいだけだと、怠けようとする子供が多いのも事実で、勉強する時間に集中していなかったり、宿題をしなかったりした場合は、怒るのではなく、生徒が損をするような行動を取るといいと思います。あまりに集中していない場合は計算問題を解かせるとか、ちゃんと宿題を終わらせないともう教えない、などです。
一番大事なのはわかりやすさ
上記3点を意識するだけで、教えて後の子供の理解度に違いが出ることを感じられると思います。
そして一番最初に取り組むべきことは、わかりやすい説明=短い説明をすることです。今までにないわかりやすさを感じることで、子供は楽しさを覚え、同時に教えてくれる人を尊敬するようになります。するとこちらの指示も素直に聞いてくれるようになり、好循環が回り始めます。
わかりやすい説明をするためには、最低限その科目のことを熟知する必要がありますが、その分の見返りはあると思います。
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